皮膚疾患で食べ物が上手に食べられない、でも人より栄養を摂らなければいけないからたくさん食べる必要がある。そんな苦しみを抱える人を見てジレンマを感じた医学生の中村 恒星さんが立ち上げたチョコレートブランド。スーパーフードをたくさん練り込んだチョコタブレットが人気を博しています。
金澤 俊昌さんが立ち上げた、誰を”おともに”何を”おともに”楽しむか、無限の掛け算ができるクラフトビールをユーザーにお届けするサブスクリプションサービス。月々手もとに届くクラフトビールをスマホから評価するだけで、1900種類以上のクラフトビールから自分好みのものが配送されるようになるのが特徴です。
自分たちが選ぶ食事が及ぼす環境への影響を、子や孫の世代が受けることに危機感を抱いた細井 優さんが立ち上げた、「美味しく食べているものが”結果的に”地球に優しい」という仕組みづくりを目指すプラントベースフードブランド。美味しさとエシカルの両立により、ヴィーガンライフを送る方から厚い支持を受けています。
―では、ヴィーガンフード×クラフトビールというテーマでブランドの垣根を越えたペアリングメニューを提供されていましたが、反響はいかがでしたか?
中村:ビール好きの僕としては、チョコバナナをイメージしたペアリング案を聞いたときには心が躍りましたね。「その手があったか!」と(笑)
お酒ってメーカー・ブランドによって製法も原料も違いますから、それと何を合わせるかなんて可能性が無限大じゃないですか。誰も知らないことを発掘するのってすごく面白いですよね。
細井:Grinoが身を置く「ヴィーガン」というテーマって、どうしても堅い印象を抱かれがちで。ペアリングによってお客さまにエンターテインメントとして楽しんでいただけたのがベストでした。プラントベースフードの横にビールがあるだけで、楽しくなるわけですよ。知り合いにイベントの感想を聞いたら、第一声が「ビール美味しかった!」でした。実際に僕がSNSに投稿した写真も反応がものすごくよくて、理性的に食べるイメージのプラントベースフードが、純粋に食事を楽しむイベントに入っているのが幸せでした。
金澤:正直、最初はコラボが全く想像できませんでした。細井さんの言うように、僕は勝手に「ヴィーガン=堅いテーマ」と捉えていて、一方ビールはエンタメに振りがちで。だからこそ今まではかかわってこなかったのですが、よく考えると「ペアリング」ってどちらが主体というわけでもなく、対等なそれぞれの味の変化を楽しむので、幅広いんです。
いざ社員全員でGrinoやandewの商品と20種類くらいのビールとペアリングすると、「この組み合わせいいじゃん!」とその場でたくさんのアイデアが出ました。イベントのメニューでは、私たちの「合わせてみて美味しかった!」を大事にしました。
細井:お客さまにとって、合うか合わないかわからないものに挑戦するのは不安ですが、「プロがペアリングしてくれた」「誰かが一番おいしいと言っている」という要素があると、安心して楽しめますよね。
中村:andewは場面やシチュエーション、組み合わせの提案を積極的にはしてこなかったので、このイベントは食べる場・空間をイメージしてもらうきっかけになりました。チョコレートを食べる体験を通じてどう心と体を豊かにできるか考える材料に「ペアリング」が入ったことで、お客さまへの提案の幅が広がった気がします。
―皆さん、普段はECを中心にサービスを展開されていますが、ECとお店はやはり違いがありましたか?
金澤:家・お店それぞれ特有の体験になりますよね。Otomoniでは商品をユーザーさんのご自宅にお届けしていますが、缶や瓶でお送りする場合、一度開栓したら飲み切る必要があるので、今回の「CRAFT BEER TIME」のような「少量を少しずつ飲み比べる」という体験が難しいんですよね。お店でしかできない体験をしていただけたのは、とても嬉しいです。
逆にECの魅力は、完成と未完成を楽しめるところだと思っています。「この組み合わせが最高に美味しいよ!」という完成品を届けることもできますし、未完成のものを届けて「これには何が合うと思いますか?ご自宅にある調味料や食材も含め、ぜひ色々お試しください」というように、完成させるプロセス自体を楽しんでいただくアプローチもありますよね。お店だと「さあ、料理は自分でしてください!」ってないじゃないですか(笑)
何でもできる自宅に届くからこそですよね。
細井: 外出先でたまたまお店に足を運んだお客さまがGrinoの商品に出会い、「プラントベースフードって美味しいんだ!」と思っていただけるかもしれません。また、もしその人が「実際は遠隔地に住んでいて、旅先でお店に立ち寄っただけ」という場合でも、ECがあれば沖縄から北海道まで、全国にお届けできます。お客さまに「偶然出会える/全国で入手できる」という両方のメリットを提供できる可能性を感じました。
中村:インターネットだと、一定程度興味があるものしか検索しませんし、意識の外にあるものと偶然出会うって案外難しいんですよね。でもリアルのイベントだと「ビール目当てで行ったらなんか美味しいチョコレートあったわ」のようにフラットな出会いがあります。
あと、人と飲食店に行くときって「ここのお店美味しそう」というモチベーションで行くじゃないですか。つまり、料理がおいしかった時に褒められるのは“お店”なんですよ。でも、美味しそうなものをECで買って食べるときって、「僕が作った感」を出せるじゃないですか。お店から僕に、主人公が変わる感じ。この心の体験ってめったにない体験ではないでしょうか。
―今回は「クラフトビール×ヴィーガンフード」でしたが、他に理想のペアリングやシーン、テーマはありますか?
金澤:「今まで縁のなかった世界」に入っていきたいです。それこそヴィーガンフードがいい例で、今まではビールと組み合わせるという発想自体がありませんでした。でも実際コラボを通じてお客さまと接してみると、それは完全な思い込みで。だからこそ、「ビールとは遠い領域」と思い込んでしまっている領域とのコラボは面白そう、と考えています。例えば冠婚葬祭ってビールのイメージ全然ないですよね。そこにクラフトビールという新たなカルチャーが入ることで認識が変わるんじゃないかなと。
中村:お香のような、香りにフォーカスしたものとのコラボもやってみたいですね。仕事柄病院食を食べることが多いのですが、同じ卵焼きでも自分の家で食べるものと病院で食べるものって感じ方が違って。その理由って香りだと思うんです。空間で感じる香りによって、食べているものの味や想像するストーリーが変わるのを日々感じているので……
―皆さんの考える「新しい食体験」で、お客さま一人ひとりの未来はどう変わるでしょうか?
中村:食事の選択肢が増えているので自分で心と体のバランスをとっていくことがより求められると思います。自分の体に合うものが好きな味とは限らないし、同時に自分の好みのものが体に合うとも限らないじゃないですか。そう考えると、美味しくて体にもいい選択肢があればそれが一番ですよね。特に僕らは食べたくても食べられない人や、食べられていたけど食べられなくなった人の心をケアしていきたいです。元々できないことをできないのって、人間案外割り切れるじゃないですか。でも、できていたことができなくなるってかなり苦しくて。好きな人の多い”チョコレート”でそんな人たちを救いたいです。
金澤:クラフトビールって、全人類を救えるものではありません。アルコールが飲めない体質の人もいますし、未成年はそもそも飲めませんし。でも、限られた周りの人や身近な人を幸せにすることに貢献できるとは思っていて。
「幸せにする」をあえて言語化すると、2つの要素があります。1つ目の幸せは、五感を通じた幸せです。ふたを開けてトクトクとビールを注いでいる段階から、「きたきた!」と楽しみが高まってくるじゃないですか。黄金色の美しさ、華やかなホップの香り……しかも、飲んだことがないものが世の中には溢れていますから、常に刺激を与え続けてくれる貴重な存在だと思っています。
2つ目の幸せは、つながる幸せです。今回のペアリングもそうですが、「これ美味しいね!」と誰かに話せることは、人と人のつながりを生みます。つながる幸せと、五感の幸せ。Otomoniはこれらを提供し続けたいですね。
細井:Grinoを立ち上げた当初は「地球に良くておいしいんだから食べましょうよ、その方がいいに決まっているんだから!」という姿勢でいました。でもそれってある意味企業努力を怠っていたんじゃないか、と今は思うんです。一番は、「自分にいい」と価値を感じたお客さまが食べて幸せになっていただくことですよね。体にいい・美味しい・便利とか。そう思っていただけるものを僕らが勝手に、地球に良くしておく。それが僕らの存在価値だと思っています。
最後に、今回ご参加いただいた3ブランドのファウンダーがイチオシする商品を、それぞれご紹介します。
andewの中村 恒星さんがオススメするのは、たんぱく質からビタミン・ミネラルまで、人に必要な栄養素を豊富に含むandewのチョコレートを使ったガトーショコラ。栄養満点のガトーショコラ、と聞くと味が想像できず、まず一口食べてみます。
一見しっかり重ための印象ですが、フォークを入れるとやわらかくほぐれます。はじめはチョコレートの濃厚な甘みが来るのですが、隠し味の味噌のおかげか全体の調和がとれており、落ち着いた甘みが口いっぱいに広がります。甘さが尖っていないので後味のくどさも全くなく、つい次の一口を求めてしまいます。
卵・乳を使用しておらず、しかもグルテンフリーなので、「他のガトーショコラは食べられなくてもandewのガトーショコラなら食べられる」という声もあるそう。
たしかに、いつもガトーショコラを食べたくても食べられない方がこの美味しさに出会ったら、感動してしまうのもうなずけます。ギフトなどにするのもいいかもしれません。
Grinoの看板商品「コク旨濃厚バターチキンカレー風」。トマトのうまみがガツンときて、バターを使っているかのようなコクが後から追ってきます。玉ねぎの甘みこそ感じるものの、カレー全体の辛さは十分で、植物性の原材料だけとは思えないようなパンチがあります。
具材としては、鶏肉に勝るとも劣らない、しっかりとした歯ごたえのフェイクミートがゴロゴロと入っており、満足感も申し分ありません。テレビ番組で取り上げられるのも納得です。
また、ありがたいのが調理のお手軽さ。密閉されたパックで届くのですが、袋をそのまま湯煎してもよし、レンジで温めてもよし。包丁を使わずにこんなに本格的なカレーが食べられることに驚きです。
Grinoの商品はどれも動物性コレステロールを摂取しすぎずに済むのが特徴ですが、現在は腸活をサポートするお弁当も企画しているとのこと。今後の商品展開からも、目が離せませんね。
お花見がテーマの「〼SESSION IPA」は、Otomoniが製造したここでしか買えないオリジナルビール。「枡で飲む」ことを計算して作られたビールで、ヒノキの枡と共に届きます。
日本酒なら枡で何度か飲んだことはありますが、ビールを枡で飲んだことなんて人生で一度もありません。グラスやジョッキと比べて口当たりはどうなるのかな、と思いながら枡にビールを注いでみると、まず驚くのがきめ細やかな泡立ち。私はビールを注ぐのが苦手で、グラスにビールを注ぐとすぐに泡がへたってしまったり、逆に泡立ちすぎたりしてしまいます。でも、特段気を付けて注いだわけではないのに、枡だときれいな泡に。
いざ飲もう、と枡を口元に近づけると、ビールの香り以上に鼻をくすぐる、優しいヒノキの香り。顔にここまでヒノキを近づけること自体日常生活にはあまりないシーンで、アロマではない本物のヒノキはこんな香りだったな、となんだか懐かしい気持ちに。
肝心の味はというと、なめらかな泡が閉じ込めていたIPAの香りとヒノキの香りが溶け合い、そこからシャープかつ心地よい苦みが舌へと広がります。枡による泡立ちとヒノキの香りが、苦みと香りの立ったIPAにコクや甘みを与えていて、まさに「枡で飲むことで完成するビール」です。
これからも定期的にオリジナルビールを販売するそうなので、 Otomoniでしかできない体験を重ねられることが、”ますます”楽しみです。
最後に、この3ブランドをお得に利用できるクーポンのご案内です。
GrinoのHPから初めて購入する方限定で、4000円(税込)以上お買い上げの際クーポンコード「welcome0101」を入力すれば送料無料(2022年6月末まで)
※クーポンの内容は予告なく変更になる場合がございます。あらかじめご了承ください。
※他の割引・キャンペーンと併用できない場合がございます。クーポンの詳細につきましては、各ブランドまでお問い合わせください。
こちらのクーポンを利用して、ぜひお得に「未来の食体験」を楽しんでみてはいかがでしょうか?
※商品情報は執筆当時のものです