まだまだ寒く、東京でも雪の積もる日が続く2月。
「体が冷えたせいか体調が思わしくないな」「でも病院に行くほどではない気もするし……」という日、心のよりどころになるのが、自宅の薬箱に眠っている漢方薬。でも、漢方薬は個性的な風味があるイメージで、家にあっても服用を少しためらってしまいますよね。
そんな「漢方=クセがあって親しみにくいもの」と思っていた私の、漢方に対する考え方を大きく変えてくれたのが藤松でした。
藤松が提案する漢方の根底にあるのは、体質や精神活動に合ったケア。
例えば、「インナー診断」は、質問に答えるだけでAIが心とからだの状態を分析してくれるサービスで、自分の状態とぴったりの漢方がわかります。
しかも、それを薬ではなく料理などで取り入れられる「KAMPO POWDER」も販売しています。漢方と言っても薬だけではない、と私に教えてくれた藤松が新商品として「かみさまの山椒塩・柚子塩」を発売したと聞いたものですから、「え、今回は漢方とどんな関係があるんだろう?」と思い、わくわくしながら両方を注文してみました。
自宅に届いたのは、上品でありながらもポップでかわいらしい箱。その中には、スタイリッシュなパックに包まれた山椒塩と柚子塩が入っています。
ちなみにこれらは、「おいしいはカラダをつくる」をモットーに藤松が監修した、「Kampo Kitchen」というシリーズ。
もちろんKAMPO POWDERも料理に取り入れることができましたが、この山椒塩・柚子塩はKAMPO POWDERとどのようなところが違うのでしょうか。
和歌山県産の山椒と、菊の花やクコの実などがブレンドされた「かみさまの山椒塩」は、封を開けた途端に山椒の香りがふわっと広がります。料理に単体でかける山椒にも勝るとも劣らないシャープな香りで、口にする前からシャキッと目が冴えます。
実際に使うため藤松オススメの食べ方をチェックすると、お肉・焼き野菜・天ぷらのつけ塩からマリネ・カルパッチョまで、かなり幅広め。ここまで様々な料理に使えるなら、確かに日常に溶け込んでくれる気がする一方、かなり山椒の香りが立っているため「本当にこんなに使い勝手がいいのかな……?」とちょっと不安に。そこでまず、味を確かめるため山椒塩を少量さじに取り、直接舌の上へ。
すると、香りこそ爽やかでシャープですが、味わいはそれと裏腹に、コク深く奥行きがあります。しっかりと塩気がありつつも「塩辛い!」となるほど尖ってはいませんし、後味と共に残るほのかな山椒の風味が心地よいです。
香りよりも繊細かつ柔らかな味だからこそ、焼き野菜など素材本来の味を楽しめるあっさりとした料理に合わせることがオススメされているんだな、と納得しました。おそらく、こってりとした濃い味付けのものと合わせると、せっかくの風味が感じられなくなってしまうでしょう。
藤松オススメの食べ方の中でも特にスズキやタイなどの白身魚のカルパッチョなら、やわらかい肉質・淡泊な味とよく馴染みそうです。
本当に普段使いできるのだろうか、と疑ってしまったことが申し訳なくなってしまいましたが、続いて「かみさまの柚子塩」も食べてみます。
「かみさまの柚子塩」は、国産柚子と牡蠣の殻・ネムノキ・クコの実などがブレンドされているそうですが、山椒塩と同じように、袋の封を開けると真っ先に広がるのは柚子の香り。冬至に入る柚子湯を彷彿とさせる、すっきりと落ち着く香りを肺いっぱいに吸い込みます。
いざ味わってみると、驚いてしまいました。というのも、酸味ある爽やかな塩を勝手に想定していたのですが、いざ食べてみると酸味はあまり感じられず、山椒塩のようにコク深い塩味の奥に感じるのは、柚子の香りとほろ苦さ。
それもそのはずで、「かみさまの柚子塩」にふんだんに含まれているのは柚子の果肉ではなく、”陳皮”と呼ばれる皮を乾燥させたもの。生薬ではみかんの陳皮がよく知られていますが、これがオレンジピールにも似たほろ苦い余韻を与えてくれます。
こちらも藤松オススメの食べ方はかなり幅広いですが、その中でも特に合うのは天ぷらです。シンプルで丸みのある味わいのものに付ければ、滋味深さと共に優しい苦みがアクセントになること間違いなし。
豊かな香りと奥深い味わいを兼ね備えているからこそ、食卓に溶け込める「かみさまの山椒塩・柚子塩」。使うことで漢方は生活に自然と溶け込めるのだと体感すれば、漢方へのまなざし・意識も少し変わります。
薬箱の奥底ではなく、あなたのすぐ隣に漢方がある生活。
ぜひ、藤松と共に始めてみてはいかがでしょうか。
※商品情報は執筆当時のものです