もくじ

1. 犬はとうもろこしを食べてもOK

2. とうもろこしの栄養成分

3. 犬に与えても良いとうもろこしの量

4. 犬にとうもろこしを与える際の注意点

5.犬もとうもろこしを食べてもOK!カロリーやアレルギーには注意

犬はとうもろこしを食べてもOK

芝生で振り向く犬

結論から言うと、犬はとうもろこしを食べても大丈夫です。とうもろこしには犬が中毒を引き起こす成分は含まれておらず、食べても健康上の問題は発生しません。

ただし、とうもろこしは消化が良くないため、与える量は少なめにする必要があります。とうもろこしが消化されにくいのは、セルロースという丈夫な繊維でできているためです。消化しやすく加工してから与えるとより安心できます。

とうもろこしの栄養成分

とうもろこしは糖質やカロリーが高い食べ物です。普段の食事にプラスしてとうもろこしを与える場合は糖質やカロリーの高さを意識し、与え過ぎに注意しましょう。

とうもろこしは甘くておいしいため、犬に与えれば積極的に食べる可能性が高いです。しかし、与えすぎると健康に悪影響をもたらす恐れもあります。犬の普段の食事の量や必要なカロリーなどを考慮したうえで適量を見極めることが大切です。

とうもろこしにはほかにもさまざまな栄養成分が含まれています。以下では、とうもろこしの栄養成分について、メリットのある栄養とデメリットのある栄養に分けて解説します。

 

メリットのある栄養

とうもろこしに含まれる栄養のうちメリットがあるものを挙げると、以下のとおりです。

 ● ビタミンB1

 ● 鉄

 ● マグネシウム

 ● カリウム

 ● 食物繊維

ビタミンB1は糖やタンパク質の代謝に必要な栄養素。鉄は貧血を予防するために重要なミネラルです。マグネシウムもミネラルの一種であり、エネルギー代謝をはじめとする体のさまざまな働きのために必要です。カリウムは塩分を排出する役割を果たし、細胞内の浸透圧の調整や筋肉の収縮などに関わっています。血圧を下げる働きもしています。

さらに、とうもろこしには食物繊維も豊富です。水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方が含まれています。水に溶ける性質を持つ水溶性食物繊維は、血糖値の急激な上昇を抑えたり、コレステロールを体の外へ排出したりします。一方、水に溶けない性質を持つ不溶性食物繊維は水分を含むと膨らむため、便のかさを増やすことが可能です。腸内環境を整えて便秘の解消に繋がります。

 

デメリットのある栄養

とうもろこしを犬が食べても基本的には問題ありませんが、食べ過ぎるとデメリットを生じさせる恐れがある栄養もあります。具体的には以下のとおりです。

 ● カリウム

 ● 食物繊維

カリウムは、腎臓にトラブルを抱えている犬にとっては注意が必要な栄養です。腎臓病の犬や腎臓機能が低下している犬は、カリウムを過剰に摂取すると大きな負担になります。健康な犬はカリウムをたくさん摂取しても不要な分を尿で体外へ排出できますが、腎臓に問題がある犬は不要なカリウムをうまく排出できません。過剰なカリウムが体内に残ると高カリウム血症を引き起こすリスクがあるため危険です。健康な犬ならカリウムの摂取についてそれほど気を使う必要はないものの、腎臓に何らかの異常がある犬については気をつけましょう。

また、食物繊維を過剰に摂取すると、排便しにくくなる可能性があります。不溶性食物繊維は便のかさを増やすため、適量なら便秘解消に繋がります。しかし、摂取し過ぎれば腸内で膨らんでかなり大きくなり、排便に支障が出る恐れがあるでしょう。

ザルにとうもろこし1本

犬に与えても良いとうもろこしの量

ざるにとうもろこし2本

犬にとうもろこしを与える際は、おやつとして少量に留めましょう。具体的には、必要摂取カロリーの10%以内での摂取が目安です。与えて良いとうもろこしの量を犬の体重別にまとめると、以下のとおりです。

 ● 超小型犬(体重4kg未満):30g

 ● 小型犬(体重10kg以下):60g

 ● 中型犬(体重25kg未満):120g

 ● 大型犬(体重25kg以上):240g

そもそも普段の食事でドッグフードを与えている場合、栄養は十分に足りています。とうもろこしを与え過ぎると肥満や偏食に繋がる恐れがあります。栄養を与えるためというよりも、美味しさを楽しむ目的でとうもろこしを与えましょう。

犬にとうもろこしを与える際の注意点

蒸し器に乗ったとうもろこし

犬にとうもろこしを食べさせるうえではさまざまなことに配慮が必要です。美味しく安全にとうもろこしを与えるには、具体的にどうすれば良いのでしょうか。ここでは、犬にとうもろこしを与える際の注意点を解説します。

 

必ず加熱処理する

すでに触れたとおり、とうもろこしは消化が良くありません。とくに生の状態では消化不良を引き起こすリスクが高いです。犬にとうもろこしを食べさせるなら、必ず加熱処理しましょう。消化がとくに心配な場合は、加熱処理したうえですりつぶすと良いです。さらに裏ごしすれば、より消化がスムーズになります。消化器官が弱い子犬や老犬にとうもろこしを与えたいときは、ペースト状にすると安心です。

 

味付けはしない

人間がとうもろこしを食べるときは塩や醤油で味付けすることがありますが、犬に与える際は調味料の使用は避けましょう。加熱処理のために茹でる場合、お湯に塩を入れないよう注意が必要です。

なお、犬はとうもろこしを食べられるものの、塩やバターなどが使用されているため市販のポップコーンは食べられません。

 

芯は与えない

犬にとうもろこしを与えるなら粒のみにし、芯は与えないでください。とうもろこしの芯は非常に硬く、犬の鋭い歯でも噛み砕くのが困難だからです。芯を与えると犬が丸呑みし、腸閉塞や呼吸困難などの問題に繋がる恐れがあります。芯についている粒をそのまま与えると誤飲するリスクがあるため、犬にとうもろこしを与える際はあらかじめ芯から粒を外しておくと安心です。

 

持病がある犬には与えない

すでに触れたとおり、犬の健康状態によっては、とうもろこしの栄養により問題が発生する可能性もあります。尿路結石や腎臓病などの持病がある犬にとうもろこしを与えるとトラブルを引き起こすリスクがあるため、与えないようにしましょう。

なお、犬の年齢や長生きのポイントについては以下の記事で紹介しているので、こちらもぜひ参考にしてください。

関連記事:「犬の年齢は人間でいうと何歳?長生きのために気をつけること

 

子犬や老犬への与え方はより気を付ける

子犬や老犬は消化機能が低いため、持病がない場合でもとうもろこしには注意が必要です。消化機能が低いと考えられる犬には、とうもろこしを食べさせないようにしたほうが良いでしょう。

 

初めて与えるときはアレルギーに注意!

犬によっては、とうもろこしでアレルギー症状が出る場合があります。初めてとうもろこしを与える際は、ひと口だけ与えて様子を見ましょう。たとえば、皮膚に湿疹が生じたりかゆがったりする場合、アレルギーの反応である可能性があります。

アレルギー症状としてはほかにもくしゃみ、鼻水、下痢、嘔吐、目の充血などが挙げられます。具体的な症状が出なくても普段より元気がなければアレルギーの可能性があるため、要注意です。動物病院を受診し、詳しく検査してもらいましょう。

とくに症状が現れなければ、とうもろこしの量を増やしても構いません。ただし、与え過ぎに気をつけ、体重に応じた摂取量の目安を守りましょう。

出典:小方 宗次「犬猫の食物アレルギー

 

おでかけの際に与えるとき

おでかけ先でとうもろこしを与える際は、普段よりも注意が必要です。たとえば、屋台などで売られているとうもろこしには塩、醤油、バターなどの調味料が使われているため、与えられません。バーベキューでそのまま焼いたとうもろこしを食べさせる場合は、必ず熱さを確認して火傷を防ぎましょう。

また、食べ終えたら芯は速やかに片付けることが大切です。犬がすぐに届く場所にとうもろこしの芯を放置していると誤飲するリスクがあるため、気をつけましょう。

 

缶詰やお茶などの加工品は食べても大丈夫?

缶詰やお茶などの加工品については、とうもろこし以外の食材や調味料が使用されていなければ与えても問題ありません。とうもろこし以外の食材が含まれている場合、犬にとって害のある食材である可能性もあるため注意が必要です。また、調味料が使われていてそのまま食べられる加工品は、犬には与えないようにしましょう。

犬もとうもろこしを食べてもOK!カロリーやアレルギーには注意

芝生を走る犬

犬はとうもろこしを食べても大丈夫です。しかし、カロリーが高く、犬の健康状態によってはリスクに繋がる場合もあるため、食べ過ぎには注意する必要があります。基本的に、とうもろこしはおやつとして少量与えましょう。

我が家の愛犬もとうもろこしが好きですが、与える際は少しだけにしています。とうもろこしに限らず、好きなものをたくさん与えるとドッグフードを食べなくなる傾向があるためです。また、自分たちがとうもろこしを美味しく食べているとついそのまま愛犬にもあげたくなりますが、調味料を使用している場合は誤って食べさせないよう気をつけなければなりません。

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【参考サイトURL】

犬はとうもろこしを食べても大丈夫?あげる時の注意点は?

【獣医師監修】犬にとうもろこしを与えるときは注意が必要。与えるメリットとデメリットを解説

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