もくじ
お客さまは主人公。表に立たずに挑戦を支える存在へ
-前編では、コンディショニングについて教えていただきました。インソールは人間本来の足の使い方に戻してくれるアプローチでしたが、ほかのプロダクトはどうでしょうか。
中西:例えば、BAKUNEは睡眠をサポートします。人間は本来寝るために体温調整をする機能が備わっています。しかし、自律神経の乱れなどから血流が悪くなると体温調整がうまくできません。
BAKUNEは特殊なセラミック繊維を使っているのですが、遠赤外線を輻射することで、血流改善を促します。寝ている間に快適な温度をキープしつつ、筋肉のハリ・コシがほぐされることで身体の疲労感も軽減されます。
-インソール、スリープウェア、ほかにはソックス、マスク。目立ちにくいプロダクトが多い印象があります。
中西:見えないし、映えない。インソールはまさにそうですよね。僕らは表には立たずに、裏方としてお客さまの挑戦をサポートしています。まだまだニッチで知られていないけど、実は僕たちの生活を豊かにするモノが眠っている。それが情報であればメディア、モノであればプロダクトにして僕たちは届けていきたい。そう思っています。
何かを頑張る人が主人公として活躍できるように、僕たちが裏でこっそり支えている。信頼して背中を預けられるような関係性になることが理想です。
スポーツを持続可能に。テンシャルを前に進める原動力
-プロダクトやサービスが拡充していくなかで、実現していきたいビジョンはありますか?
中西:僕たちがやりたいことは、突き詰めるとスポーツを持続可能なものにすることです。スポーツをすることが今は社会的にマイナスに見られることもある。けれど、本当は社会にとってなくてはならないものだと信じていますし、スポーツを通じて社会を発展させられるはずです。
-社会的にマイナスに見られているとはどういうことでしょうか?
中西:わかりやすい例だと、「スポーツなんかやっていないで勉強しなさい」って子どもが言われてしまうのも、アスリートのセカンドキャリアの問題があるからだと考えています。引退した後に世界との関係性がぷつっと切れてしまう。スポーツは社会と切り離された離島のような存在です。
本当であればスポーツで培った経験やノウハウをもっと社会に還元できるはず。けれど、そういった人は今はほんの一握りの人だけで、スポーツをやればやるほど犠牲者を増やしてしまう。このスポーツのあり方を再定義することが、スポーツへの一番の貢献なのではと考えています。
-アスリートの方のセカンドキャリア問題があるのですね。
中西:スポーツにもよりますが、引退した後の人生のほうが長いアスリートは多いと思います。
スポーツで活躍した人たちが、培った健康に関する知識や技術を社会に還元する。健康課題を解決して、社会を発展させる。これを実現したいのは僕のエゴかもしれません。けれど、アスリートがセカンドキャリアでもっともっと社会に向けてチャレンジする世界をつくりたい想いが根本にあります。
サッカーを病気で諦めたあと、サッカー以外何もない自分が残りました。道を見失い、自暴自棄になった時期もあります。けれど、たまたまプログラミングに出会い、いまテンシャルを通じて健康課題を解決する挑戦ができています。挑戦は終わらない、と僕自身が心からそう信じていますし、会社としても発信していきたいメッセージです。
-その世界を実現するためにこれからどのような挑戦をするのでしょうか?
中西:一人ひとりのお客さまの健康課題を24時間365日解決する。これを実現するために、同じ志を持つブランドやプロダクトと一緒にこの課題解決に取り組みたいと、ECモールを計画しています。テンシャルが大事にしているアスリートが満足できる水準で、本当に良いものをフラットに取り扱うイメージです。
テンシャルはスポーツと健康を循環させることを通じて、スポーツと社会を接続させる。そして、スポーツを持続可能なあり方に近づけていきます。
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